石臼製粉機の話し


 石臼は大昔からある装置で、円盤状の石の受け皿のようなものの上で、円柱状の石をまわして、穀物などを挽いて粉にする装置だ。上でまわす石には、穴が開いていて、そこから穀物などを落として製粉する仕組みだ。
 近代においては、小麦粉などを工業的に大量生産するために、大掛かりな製粉機が開発されたが、それでも今なお、石臼は多く活躍しており、大規模な製粉機にはないよさが多くの人に認められている。
 石臼の優れた点は、石と石の間で穀物などをすりつぶす際の熱の発生が少なく、出来上がった穀物などの粉がの熱による物性の変化が少ないということだ。この点では、大掛かりな製粉機に大きく勝っているといえる。したがって、穀物などが本来持っている味や香りが損なわれることなく、そのまま挽かれた粉に残るのだ。
 ただ、少量の生産であればいいが、大量に短時間で生産するには、工業生産用の製粉機を使う以外に方法はない。しかも昔ながらの手回しの石臼は、人間の労力を多く要するので、大量に製粉しようとする膨大な人的労力が必要となる。今では石を電気でまわす電動石臼が現在で多く普及しているが、これも短時間での大量は難しい。
 日本では、戦後の機械化・工業化の大きな波のなかで、大量生産・大量消費が美徳とされるにいたり、工業的にも洗練された白米や白い小麦粉が豊かさの象徴とされたが、成熟化社会となった現在においては、原点回帰の傾向が顕著となり、玄米や雑穀、全粒粉などが豊かさの象徴とされるようになっている。
 電動石臼をベーカリーなどの店頭に設置して小麦を挽き、その小麦粉を製パンに使用することで、パンのて手作り感をさらに高める試みもある。電動石臼を木製の枠などにセッティングした装置は、見た目のナチュラルな感じも手伝って、見る人の心を和ませてくれる効果もある。特に人気のベーカリーに、電動石臼をの導入例が多く見られ、毎日訪れる数多くの客の心を和ませていて、大きな宣伝効果をもたらしている。
 千葉県のある会社では、石臼製粉機と題した機械(詳細はこちら)を製造し、多くのベーカリーへの納入実績を持つ。多くの場合、ベーカリーの店頭で1日稼動させて、小麦の全粒粉を挽き、それを使用した全粒粉のパンを作って販売している。